本誌ではこれまでにも何度も指摘していることは、この整形外科医だけではなく、
いろんな「腰痛本」を出している専門家といわれる人たちの著書のどこを見ても、
ちょっとしたストレッチ体操や、ゴムバンドやテーピング等で
「痛みが消える」軽い症状の処置法は書いていても、
重度の症状・・・歩くどころかちょっと身体にふれても激痛が走って悲鳴を上げるような
状態の人を、どうすれば治すことが出来るか?」についてはなんの説明もされていない。
枝葉のことばかり言って、根幹にはまるで触れていないのだ。
単なる議論ならば、それもご愛嬌ですまされるのだが、
こと「治す」のが至上であるべき治療本に、
肝心の治す具体的な方法に言及していないのは、やはりおかしい。
無責任のそしりを免れないだろう。
その記事の中で唯一「らしさ」を感じさせる記述は、産婦人科の某開業医の、
「出産によって骨盤がズレ、周辺の神経を刺激して痛みが生じる」と「考えた」との箇所であった。別の意味で多いに興味をもったのである。
月刊「自然良能」から