椎間板ヘルニアの常識

  • Home
  • 椎間板ヘルニアの常識

手術なんてとんでもない

椎間板ヘルニアの痛みを恐れている人、悩んでいる人も、もう安心してください。あなたのヘルニアの痛み、シビレを改善するヒントが見つかるはずです。腰、足が痛くなりガマンできなくなって病院へ行くと、「椎間板ヘルニア」と診断される事が多くあります。

病院の治療としては一般的にコルセット、痛み止めの薬、ブロック注射などがあります。もし痛みが治らなければ医師からは「手術の可能性も・・・?」と言われ、あまりの痛さから逃げ出したくて、手術を承諾してしまうケースが多く見られます。椎間板ヘルニアの症状で悩み、苦しむ多くの人たちに何が「正しい治療なのか?」ということを考えて欲しいと思います。一人でも多くの人にこの「骨盤調整法」を知ってもらうことを熱望します。

一般的な椎間板ヘルニアの常識

人間の支柱ともいえる背骨は、椎骨の連鎖状の重なりによって成り立っています。脊柱は24個の椎骨からできていて、その椎骨と椎骨の間には椎間板がありクッションの役割をしています。その椎間板は、周囲を繊維状で覆われていて、中身はゼリー状の半コロイド状物質の髄核になっています。脊柱がゆがむと椎骨と椎骨の間の椎間板は上下に圧迫され片側に飛び出す(ヘルニア)ことで、椎間孔から出てきた神経を圧迫してさまざまな痛みを引き起こすと言われています。

(1) コルセット

体(関節)が動くから痛い、それなら動かないように固定して動きを制限しよう・・・という考え方です。痛みは軽減しても、そのかわりお腹を圧迫するために胃腸の働きを低下させる事があります。さらに動いている関節の動きを奪ってしまいます。

(2) 痛み止めの薬

人間は痛みに弱く、痛いとそれから逃れようと思います。痛み止めの薬は、痛みを伝える神経を一時的にマヒさせます。これは痛みの原因を治したものではないので、薬が切れるとまた痛みだします。薬を使用して痛みを感じなければ、無理をして身体を使い疲れがたまり状態はもっと悪くなり悪循環を繰り返します。

(3) ブロック注射

痛み止めの薬と同様ですが、痛み止めが効きにくい時に行うものですから、身体にとっては強い刺激になります。
痛みのもとになっている神経の近くに麻酔薬を注射する治療法です。これは単に痛みを鎮めるための手段(対症療法)にすぎず、治す(根本療法)ものではありません。

骨盤調整理論

ヘルニアが神経に触れると言いますが、神経は繊維状で弾力を持っているから圧迫されてもよける余裕があります。
したがって痛みがあったとしても、激痛などではなく軽いはずです。痛みはむしろヘルニアが原因ではなく、骨盤の変異によって生じた筋肉の硬直によって生まれます。硬直した筋肉が脊柱を変形させ、神経の周囲を圧迫することによって激痛を感じます。

従って椎間板ヘルニアは、腰の痛みの「従犯」であっても「主犯」ではありません。
椎間板ヘルニアになりやすい場所は、腰椎4番~5番に多く起こります。例えば腰椎4番と5番の間の椎間板に変異が生じた場合、脊柱は右か左に傾き、この状態が長く続くと筋肉は硬直して痛みの原因となります。では腰椎4番、5番はなぜ椎間板を押しつぶしたのでしょう?

それは脊柱が乗っている骨盤がゆがんだためです。
骨盤がゆがむとその上に乗っている脊柱は不安定になり、S字状にわん曲してきます。このわん曲が腰椎に必要以上の圧力、圧迫がかかり椎間板ヘルニアを生み、付け根の部分でいろんな腰痛を起こします。

骨盤がゆがむことで下半身、上半身に影響を与えます。下半身では腰痛、坐骨神経痛、ひざ関節痛などがあります。上半身では胸椎から頚椎に影響を与え、頚椎が狂うと頭部の血液循環が悪くなり、頭痛、目の疲れ、肩こりなどの原因にもなります。

骨盤はなぜゆがむのでしょう?

骨盤の中にある仙腸関節にズレが生じたときに骨盤がゆがみます。仙腸関節は骨盤の中央で仙骨と腸骨をつなぐ関節で左右1対あります。関節と言っても平たい耳のような形をしていて耳状面とも言われています。しかしこの仙腸関節が、扇でいえば要の部分、人間の体の要になっています。医学的には、ほとんど動かなく不動関節と言われてレントゲンにも写りにくくなっています。

仙腸関節の狂いはなぜか90%右のほうが狂います。理由を考えてみると、右ききの人が多いという事もありますが、
人体で最大の内臓である肝臓(約1200g)が右側にあり、これが右の仙腸関節に常に圧をかけているのです。
これは人類の直立歩行が始まって以来背負う宿命です。

右の仙腸関節が狂うと、右の骨盤が上に引っ張り上げられます。結果として右足が短くなり、左の骨盤は後方にねじる形になります。そして腰椎は左に曲がり、胸椎下部は右に、胸椎上部は左にとS字状に曲がります。右肩は上がって首は右に傾きます。これが基本の狂い方です。そして真ん中にある腰椎に影響を与えて左に曲がります。ここに異変が起こったということになります。

仙腸関節のズレ→骨盤のゆがみ→腰椎(椎間板)の変化→周辺筋肉の硬直→神経への圧迫→痛み、という順番で痛みが発生します。

椎間板ヘルニアの痛みを取り除くためには、その原因である仙腸関節のズレを正してやる事です。
根本の原因である骨盤(仙腸関節)をそのままに放置していると椎間板ヘルニアの手術をしても再発し、また手術の可能性もあります。

血液循環不全理論

生命の源は「血液」です。動脈が酸素と栄養分を各細胞に送り込み、静脈が老廃物を回収する。人体の頭のてっぺんから足のつま先まで縦横に張り巡らされた血管を循環する血液が「生命力」となります。その血液循環が活発な人ほど「健康」なのです。疲れを取る一番の方法は眠りです。眠りが足らなければ疲労は身体に残り、疲労の蓄積となって体力は落ち抵抗力を失ってしまいます。悪循環を重ねた結果、その人の体力の限界が来た時に身体の一番弱いところから初めてはっきりした症状が出てきます。

体の異常(痛み、シビレ、ツッパリ)など多くの場合、血液循環不全が原因で起こります。
酸素や栄養分が不足して老廃物などが蓄積すると、筋肉の柔軟性が失われて痛みを発します。椎間板ヘルニアとて例外ではありません。ゆがんだ骨盤、背骨を正して血液循環の悪い患部へ血液循環を良くしてやればガチガチに萎縮した筋肉は弾力(柔軟性)を取り戻します。そうすると痛みは和らいでいきます。

骨盤調整は基本である骨盤(仙腸関節)をはじめ全身の骨格を正すことで、自然治癒力を旺盛にする「根本治療」です。その治療をより効果的にするために「バラコンバンド」があります。血液循環の悪くなった場所にバンドを巻き締めて一定の時間を置きます。バンドの弾力が時間の経過と共に締め付けて深部まで刺激を与えます。

その後バンドを解いてやると、反動で一時的にせき止められていた血液が疲れている筋肉に酸素、栄養分が十分に供給されて組織が活性化されます。同時に老廃物も血液によって処理されます。

一時的ではありますが、組織細胞の新陳代謝が行われ、続けることによって痛みが軽減していきます。
すでに腰痛、坐骨神経痛で苦しんでいる人ばかりではなく、健康な人でもバラコンバンド運動をやっておけば予防になります。どんなに健康でも、直立歩行をしている限り人間は腰に負担がかかることには違いないからです。これは誰でも出来る簡単な方法です。

たかが腰痛されど腰痛

どんな病気でも、早期発見、早期治療をすれば多くの場合は改善されます。しかし腰痛の場合は「そのうちに治るだろう?」と考えてしまいがちです。腰痛の辛さは経験した人でなければ解かりません。たかが腰痛と放っておくと骨盤、脊椎のひずみは徐々にひどくなります。それにつれて筋肉も柔軟性を失い硬い体になってしまい、上体の前屈、後屈が極端に悪くなります。

人間が自然に健康になるうえで、もっとも大切なのは筋肉(関節)の「動き」です。健康な人を見れば解かりますが、健康な人ほど体(関節)の動きが大きいです。動きは健康を計る目安とも言えます。ただし体に悪い所がある人は、いきなり大きな動きをする必要はありません。少しきついくらいの動き(運動)をすれば良いのです。

少しずつ続ければ大きい動きが出来るようになります。疾患のある人はこの事を意識して少しずつ動きを良くするようにすればよいでしょう。そうすれば自然と健康になれます。軽い症状のうちは数回の治療で治る(ギックリ腰など)ものです。しかしたいていはガマンして長い間身体を使ってきた結果の慢性症状なので、少しずつ痛みが治っていきます。

問題は症状が遅々として好転しない時です。急性、慢性を問わず症状が改善することは、悪くなったビデオを逆再生で見るようにたどって治っていきます。時間がかかって悪くなった人は当然良くなるにも時間がかかり、
治療の途中でも良くなったり痛くなったり繰り返す時があります。当人が治らない・・・?と諦めて治療を続けることを止めてしまうと、症状は悪いままその後もつらくて苦しい思いをしなければいけません。より悪化する可能性もあります。

急性のギックリ腰などは治療のみでも良くなりますが、慢性の症状の場合は患者さん自身も自分でも「治す」という
前向きな気持ちで「努力」をしなければいけません。なぜなら症状を解消して健康な体を早く取り戻してほしいと思うからです。途中であきらめたり不安になる気持ちは解りますが、半身半疑にならず信じて続ける事が大切です。「骨盤調整法」ですべての腰痛、ヘルニアが治る、改善するとは言いません。西洋医学、他の民間治療法にもすばらしいところは数多くあります。しかし「骨盤調整法」には大いなる可能性を感じています。

根本的に治るためには?

誰でも健康な時を基準に考えて「腰痛くらい・・・?」と軽くみて放っておき生活して悪化した腰痛ほど大変なものはありません。腰痛ばかりではなく、体は曲がり痛みで身動きができずいろんな症状を併発します。その結果、仕事も出来ずに休まなければならず、家族にも負担がかかります。そうならない為にも初期症状の時に、きちんと体の手入れをして治して欲しいと思います。

現代医学では精巧な検査機器を使って、その結果病名を付けます。椎間板ヘルニアの場合は「何らかの圧力がかかって椎間板ヘルニアになる」と言いますが、しかしヘルニアになる原因の説明はされていません。骨盤の上に乗る背骨は、左右均等な位置に立っているからバランスがとれています。骨盤が左右どちらかに傾けば、当然背骨は不安定になり、特に腰椎4~5番に負担がかかってしまい、背骨を歪ませて、その狂いが椎間板を圧迫して中の髄核をはみ出させます。それが椎間板ヘルニアと言うわけです。

脊骨の歪み、ヘルニアには注目しますが、骨盤が大きく歪んでいても重要視しません。現代医学で主張する方法で腰の部分だけを治療または手術しても、現代医学の盲点である骨盤(仙腸関節)の歪みを放置したままでは再発する可能性は大きいです。

骨盤、すなわち仙腸関節の変位が真の原因なのです。やはり椎間板ヘルニアは骨盤の歪みをただして根本的に治さなければいけません。身動きが出来ないようなギックリ腰でも、そのまま放っておいても痛みは治まるものです。なぜなら危険状態になると筋肉はギュウと硬く萎縮して、関節を固めるからです。つまり動かなければ痛みは和らいでいきます。そのかわり、痛みが無くなってから動いても関節の動き(可動域)が悪くなり、まともな姿勢で歩いたり動いたりは出来ずに体はだんだん曲がってきます。

この原理がわかれば、手当ての方法はおのずと解かるはずです。硬くなった筋肉を緩めて歪んだ骨盤を正せば症状は改善していきます。血液循環の障害が起きているところに、血液を通わせてやれば痛みは改善し、衰えていた力も出てきます。血液が通わないところは抵抗力がなくなるので疲れやすくなります。これがすべての始まりです。

骨盤が定規で測ったみたいにきちんとしていなければ痛みは治らないのか?と言うと答えはNOです。骨盤にある程度の狂いがあっても大丈夫です。でも問題なのは骨盤周囲、下肢の筋肉に柔軟性があるか、無いかが大きな差として症状が違ってきます。同じ程度の骨盤の狂いでも、柔軟性には個人差がありますから症状も当然変わってきます。例えば機械を長年使っていると、機械の動きが悪くなってきます。その時には油をさしたりして手入れをしませんか?体でも同じことが言えます。バラコンバンドを巻くことで筋肉に刺激を与えたり、筋肉の補助をしてやれば関節の動きは良くなります。

機械では古くなりダメになれば新しい部品と交換できますが、人間の体はそのようにはいきません。一生使う大切の体ですから、手入れをしながら上手に付き合っていかなければいけません。体の老化は防げませんが、努力しだいでは遅らせることはできます。バンドで手入れをしていけば、極端に痛みで動けない、つらいという事は無くなります。私の治療所へ来て頂き、基本のバンド運動と治療を併用すれば早く楽になりますが、遠方で来れない方は是非バラコンバンドを試してください。諦めず続けてもらえば、必ず体は答えてくれます。